数十年前に漢文の教科書か何かで見た唐代の詩がふと思い浮かんだ。
花は毎年変わらずに咲く一方で人は年々変わりゆく、といった意味。
ところが、人間界のタイムスケールで、いまや自然の相そのものが変移しつつある。
真夏日は九月に入っても途切れず続いた。きょう神戸の最高気温は漸く二十度台に。
年を追って夏・冬が長くなり、春・秋は夏・冬に圧迫されるように短くなっている。
ならば、短い秋を存分に楽しもうではないか。手始めとして"食欲の秋"から・・笑。
数日前、ある中華料理の存在を知って、めずらしく頭から離れなくなってしまった。
王子動物園で飼育されていたパンダの「興興」に因んで、通称<コウコウセット>。
漆黒の皿に料理の色味が映える。ソソるビジュアルに反応して胃が敏活に蠢きだす。

箸をつける直前に焼き色や表面の質感を観察するのは、毎度ながらの愛情表現の儀式。

ウナギの住処のような縦長フロア。カウンターの最奥にどっかり陣取って食事に集中。


「大阪王将 王子公園店」にて
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